«
80年7月号のロッキング・オンをいただいたのだが、
そこにフリクションのインタビューが載っていて、
渋谷_バンドで生計をたてていく事は必要だと思うが。
レック_全然考えてないね。日本では絶対無理だと思うよ。あきらめてる訳じゃないけど、自然にそうなるんでなきゃダメだね。だからバイトしているんだけども、東京だったらやっぱりそれが状況な訳で、それが俺達の音の一部をなしてる訳よ。フリクション・サウンドの一部なんだよ。そういう状況でなくなりゃ、音も変わるけどね。
と、面白かったので丸々転載してみた。
29年前の発言である。
その後、ロックバンドみたいなバンドが次々とメジャーと契約して、日本がロック大国みたいになったのは、あれはやっぱり何かの間違いで、
この時点ですでに揺ぎ無く、日本にロック(ロックで生計をたてるの)は有り得ないとの発言が出ている。
では80年代~90年代にかけてのあのバンドバブルはなんだったのか。
全員、騙されてただけなんちゃうかな(笑)、ロック・パンク風なニセモノの奴らに。これは銘記しておくべきだ。
ただ、レック氏は「あきらめてる訳じゃないけど、」と言っており、そこは若さもあり、リアルな希望だったのだろう。
ちなみにこの号にはZEレーベルの広告でリジィ・メルシエ・デクルーの宣伝や、スティッフ・リトルフィンガーズのセカンドアルバムの宣伝が載っており、「スティッフ・リトルフィンガーズ、遂にメジャーデビュー!」と書いてある(笑)
ディスク・レビューではバズコックスの「シングルス・ゴーイング・ステディ」がけちょんけちょんに評されており、コンサート情報欄にはジャムやスペシャルズのライブ告知が載っている。
»
— 頭痛後記
«
79年の5月号。
岩谷宏さんという人のコラムの最後の一文。
中央的にスターになったりレコーディングアーティストになったりするのは、実はそうなるまでの間に、いろんな良からぬフィルターがあるので、結局そうなったものは、たいてい、本当に良いものではないもの、でありがちだ。この系路(経路?)では手あかにまみれてぬるま湯になったものしか、人の手に届かない。そして、いつも、自分のいるところにいれば、感性が曇ることもなく、つまんないものはつまんない、とはっきりわかることができる。ああ、そうだ、メディア的中央とは、一種の”たぶらかし機構”であり、そこになにが出ようとも、私達だれもにとって”外側”でしかないではないか。
このコラムのタイトルは、
「外側の世界を変えることは変わることではない~ストラングラーズ等をネタに」
であり、当時日本で人気があったパンクバンド(?)としてのストラングラーズを叩きまくっている。ついでにメンバーがリスペクトする三島由紀夫の事も叩いていて、非常に面白いコラムだ。まあそれは置いといてこの抜粋した文章、30年前に一般誌上でこう断言した人がいるという事実。この当時ロッキング・オンが一般紙だったかどうか9歳の自分には知る由もないが、あれから30年、残念ながらこの文が日本の音楽業界や日本のパンク、ロックビジネスに影響を及ぼした形跡は無い。
»
— 頭痛後記
«
その頃のヤングサンデー編集部は、大きく分けると2つの派閥がありまして、旧編集長派と新編集長派とでも言うんですかね? 旧編集長派は青年誌らしい挑戦的な作品を好みましたが、新編集長派は、少年誌的な健全で安定した誌面作りを目指していました。 元は少年誌の編集長を務めていらっしゃった方が、新たに編集長としてやってきまして、雑誌の編集方針が大きく変わった時期です。
僕の担当の編集さんは、新編集長派だったので、当然、少年漫画のようなストーリー展開を僕に求めてくるのですが、僕はそれが辛かったですね。
「人が死ぬシーンは絶対に描くな!!」という、命令と言っても良いような強い指示を受けていました。 2巻では人が死ぬシーンを描いていたので。
今でも忘れないのですが、新編集長にあいさつに行った時、僕は丁寧にあいさつしたつもりだったのですが、編集長は机の上の書類から顔を上げることもなく、一言だけポツリと言いました。
「君の絵、黒すぎるから、もっと白くしてくれる?」
同じ頃、雑誌には山本英夫さんの「殺し屋1」や新井英樹さんの「ワールド・イズ・マイン」など、暴力的でアンダーグラウンドな雰囲気(良い意味で)の作品が掲載されていましたので、「なぜあれがアリで、僕が死ぬシーンを描いてはダメなのか?」と、よく衝突した記憶があります。
たまに編集部に顔を出すと、食事に連れて行ってくれるのですが、そういう時は大抵10人くらいの編集者に囲まれて「人が死ぬシーンを描くな。」とその場にいる全員から言われたり、旧編集長派に属する連載作品を、ここには書けないような言葉で罵倒するのを聞かされました。
僕は「それよりも、この10数名の一晩での食事代を原稿料に回してくれたら、スタッフの給料を5万円ずつ上げてやれるのになぁ…。」と思っていました。
あ、また文句言ってますね、僕。
»
— 佐藤秀峰 漫画制作日記 12月7日 「海猿」第4巻配信開始。 (via saitamanodoruji) (via fukumatsu)